マルチスケール(ファンフレット)計算ツール
マルチスケール(ファンフレット)のネックでは、弦ごとにスケール長が違います。低音弦は長くしてダウンチューニングでも張りを保ち、高音弦は短くして硬くなりすぎないようにします。フレットは扇状に開き、途中の1本だけがネックの中心線に対して垂直になります。
25.5〜27インチのファンフレットのフレット位置
8フレットを垂直にした6弦ギターで、外側2本の弦それぞれのナットからの距離と、垂直フレットに対する角度。
| フレット | 低音弦(685.8mm) | 高音弦(647.7mm) | 角度 |
|---|---|---|---|
| 1 | 38.49 | 36.35 | 18.4° |
| 2 | 74.82 | 70.66 | 15.1° |
| 3 | 109.11 | 103.05 | 12.0° |
| 4 | 141.48 | 133.62 | 9.2° |
| 5 | 172.03 | 162.47 | 6.6° |
| 6 | 200.87 | 189.71 | 4.2° |
| 7 | 228.08 | 215.41 | 2.0° |
| 8 | 253.77 | 239.67 | 0.0° |
| 9 | 278.02 | 262.58 | -1.8° |
| 10 | 300.91 | 284.19 | -3.5° |
| 11 | 322.51 | 304.59 | -5.0° |
| 12 | 342.90 | 323.85 | -6.5° |
| 13 | 362.15 | 342.03 | -7.8° |
| 14 | 380.31 | 359.18 | -8.9° |
| 15 | 397.46 | 375.38 | -10.0° |
| 16 | 413.64 | 390.66 | -11.0° |
| 17 | 428.92 | 405.09 | -12.0° |
| 18 | 443.33 | 418.70 | -12.8° |
| 19 | 456.94 | 431.56 | -13.6° |
| 20 | 469.79 | 443.69 | -14.3° |
| 21 | 481.91 | 455.14 | -15.0° |
| 22 | 493.35 | 465.95 | -15.6° |
| 23 | 504.16 | 476.15 | -16.2° |
| 24 | 514.35 | 485.78 | -16.7° |
使い方
- プリセット(6弦・7弦・8弦ギター、5弦ベース)を選ぶか、スケール長をmmまたはインチで入力します。
- 垂直フレットを選びます。0ならナットが垂直になり、扇の広がりはすべてブリッジ側に寄ります。7〜8フレットにすると両端に振り分けられます。
- ナットとブリッジでの外側2弦の間隔を、弦の中心から中心で入力します。
- テンプレートを100%で印刷し、100mmのバーを測ってから、グレーの重なり部分で貼り合わせます。
ヘルプと解説
低音弦と高音弦のスケール長、弦の本数、フレット数、垂直フレット、ナットとブリッジでの外側2弦の間隔を入れると、各フレットの位置と角度を計算し、実寸テンプレートを作ります。
計算のしくみ
計算はA. SpikeのFretFind2Dと同じ方法です。各弦をナットからブリッジまでの直線とみなし、中間の弦のスケール長は低音弦と高音弦の間で補間します。どの弦でもnフレットはナットから L − L ÷ 2^(n/12) の位置にあり、垂直フレットは全弦で同じ高さにそろいます。同じフレットの点はほぼ一直線に並ぶので、フレットは表の角度で打つまっすぐな1本のままで済みます。
よく使うスケールの組み合わせ
6弦・7弦ギターでは高音側25.5インチ、低音側27インチ(647.7〜685.8mm)が定番です。8弦では低音側を28インチ(711.2mm)にすることが多く、ベースは低音側35〜37インチ、高音側34〜35インチが一般的です。
6弦で8フレットを垂直にした場合、1フレットは約18°、24フレットは反対向きに約17°傾き、低音弦のブリッジ位置は高音弦より24mm後ろになります。
ファンフレットのメリット
テンションはスケール長の2乗に比例するので、低音弦を25.5インチから27インチにすると、同じ弦・同じチューニングで約12%張りが増えます。低音弦はダウンチューニングでもしっかりし、高音弦は短いスケールのまま柔らかく弾けるため、弦ごとのテンションをそろえやすくなります。
コツ
- 低音弦を長くすれば、同じチューニングでも細めのゲージで張りが出ます。弦テンション計算ツールで確かめましょう。
- 組み上げたらオクターブ調整チェッカーで1弦ずつオクターブを合わせます。
よくある質問
マルチスケール(ファンフレット)とは何ですか?
弦ごとにスケール長が異なり、フレットが扇形に並ぶネックです。典型的な6弦ギターでは高音弦が25.5インチ(647.7mm)、低音弦が27インチ(685.8mm)で、差は38.1mmです。
どのフレットを垂直にすればいいですか?
7〜9フレットが一般的です。25.5〜27インチで8フレットを垂直にすると、1フレットは約18°、24フレットは約17°傾きます。ナットを垂直にすると、24フレットは30°を超えます。
8弦ギターのスケール長は?
25.5〜27インチと25.5〜28インチ(647.7〜711.2mm)がよく使われます。28インチなら、極端に太い弦にしなくても最低音弦に張りが出ます。
マルチスケールのベースは?
5弦ベースでは低音弦35〜37インチ、高音弦34〜35インチが一般的です。プリセットは37インチ(939.8mm)と34インチ(863.6mm)、7フレット垂直です。
ファンフレットのメリットは?
低音弦の張りを保ったままダウンチューニングでき、高音弦は短いスケールで柔らかく弾けます。低音弦を25.5インチから27インチにすると、同じ弦でテンションが約12%増えます。
テンプレートは実寸で印刷できますか?
印刷倍率100%なら実寸です。各シートに100mmの確認バーがあり、長いネックは複数枚に分かれます。