篠笛 チューナー(本調子・ドレミ調)
篠笛は竹の横笛で、お祭りのお囃子や神楽、民謡、長唄から、和太鼓や現代の曲まで幅広く使われます。ギターのように音を合わせる部分はなく、笛の長さで音の高さが決まります。そのため篠笛の「チューニング」は、曲や合奏に合った本調子(何本調子か)の笛を選ぶことと、息の角度(メリ・カリ)で一つひとつの音を正しい高さに保つことの2つです。
篠笛(ドレミ調)の本調子と「一」の音
ドレミ調・七穴の篠笛で、「一」(歌口からいちばん遠い穴だけを開けた音)の実音です。甲音は同じ音の1オクターブ上で、周波数は2倍になります。周波数は多くの製作者が使うA4 = 442 Hzの平均律です。唄用は目安で、古典調には当てはまりません。
| 本調子 | キー | 「一」呂音 | 周波数(Hz) | 「一」甲音 |
|---|---|---|---|---|
| 一本調子 | F | F4 | 350.82 | F5 |
| 二本調子 | F♯/G♭ | F♯4(G♭4) | 371.68 | F♯5(G♭5) |
| 三本調子 | G | G4 | 393.78 | G5 |
| 四本調子 | A♭ | A♭4 | 417.19 | A♭5 |
| 五本調子 | A | A4 | 442.00 | A5 |
| 六本調子 | B♭ | B♭4 | 468.28 | B♭5 |
| 七本調子 | B | B4 | 496.13 | B5 |
| 八本調子 | C | C5 | 525.63 | C6 |
| 九本調子 | D♭ | D♭5 | 556.89 | D♭6 |
| 十本調子 | D | D5 | 590.00 | D6 |
| 十一本調子 | E♭ | E♭5 | 625.08 | E♭6 |
| 十二本調子 | E | E5 | 662.25 | E6 |
| 十三本調子(まれ) | 高いF | F5 | 701.63 | F6 |
使い方
- マイクをオンを押して、マイクの使用を許可します。
- 「設定パターン」で笛の本調子を選びます。ドレミ調の笛は基準ピッチ442 Hzで作られていることが多いので、初期値は442 Hzです。440 Hzの笛や合奏では、設定の「基準ピッチ」を440に変えます。
- 笛を少し吹いて温めてから、「一」を呂音でまっすぐ吹き、針が中央の緑に入るかを見ます。
- 同じ指で甲音の「一」を吹き、続けて「二」〜「七」を順に確かめます。「自動」では、いちばん近い目標音が光ります。
- 低いときは「カリ」、高いときは「メリ」で、唇と歌口の角度を少し変えて直します。
ヘルプと解説
このチューナーは、いちばん一般的な八本調子(C)で始まります。目標は、左右の指で6つの穴を押さえ、歌口からいちばん遠い穴だけを開けた音「一」です。呂音(低い音域)のC5と、1オクターブ上の甲音C6の両方を表示し、「二」〜「七」のドレミも目標になります。一本調子(F)から十二本調子(E)まで切り替えられます。
篠笛の調子一覧:本数とキー
篠笛の「〇本調子」は、笛のキーを表します。数が一つ増えるごとに笛は短くなり、音は半音ずつ高くなります。ドレミ調では、一本調子=F、二本=F♯(G♭)、三本=G、四本=A♭、五本=A、六本=B♭、七本=B、八本=C、九本=D♭、十本=D、十一本=E♭、十二本=Eです。十三本調子(高いF)を作る製作者もありますが、まれです。
基準になるのは「一」(呂音)の高さです。八本調子の「一」は実音C5(基準442 Hzで約525.63 Hz)で、甲音では同じ指づかいで1オクターブ上のC6になります。「一」から「七」まで順に吹くと、その調の長音階(ドレミファソラシ)になります。ページ下の表で、自分の笛の「一」の音を確かめてください。
呂音と甲音の両方で確かめる
篠笛では、1オクターブ上の甲音がいちばんよく使われる音域です。呂音で合っていても、甲音では息が強くなって上ずったり、逆に低くなったりすることがあるので、両方で確かめることが大切です。このチューナーは、選んだ調子の「一」〜「七」を呂音と甲音の14の目標音として並べ、「自動」では吹いた音にいちばん近い目標が光ります。
特定の音だけを練習したいときは、目標音のボタンをタップして固定し、「目標音を聞く」で音を確かめてから吹きます。「範囲内(5秒)」の割合を見ると、音をまっすぐ保つロングトーンの練習にもなります。
筒音ではなく「一」で調子を見る理由
すべての穴をふさいだ筒音は、竹や製作者による差が大きく、本調子の基準にはなりません。唄用の七穴の笛では、筒音は「一」よりおよそ短3度低いのがふつうですが、あくまで目安です。このチューナーも筒音は目標にしていません。
笛が何本調子かわからないときは、「自由モード」を選び、「一」を呂音で吹いて表示された音名を表と比べます。ドレミ調なら、たとえばC5は八本調子、B♭4(表示はA♯4)は六本調子です。
唄用・古典調(お囃子用)の笛について
表の音はドレミ調(洋楽調)の七穴の笛のものです。唄用(邦楽調)は昭和の初めに作られた、ドレミに近い音階の笛ですが、平均律とは少しずれがあり、とくに「一」が高めに作られていることがよくあります。測定例では40〜60セントほど高いこともあり、同じ本数でも製作者によって最大で半音ほど違います。唄用では、表の目標を目安として使ってください。
古典調(お囃子用)の笛は、平均律とは違う音程を含む独自の音階で作られていて、同じ本数でも笛ごとに音が違うのがふつうです。表は当てはまらないので、「自由モード」で音名とセントを見ながら、グループの笛や太鼓に合わせてください。地域によって使う調子や笛が決まっていることも多いので、迷ったら保存会や先生に確認しましょう。
コツ
- 冷えた笛は低めに鳴ります。数分吹いて温まってから測りましょう。
- 甲音を強く吹きすぎると音が上ずります。息の量よりも、角度で直すのがコツです。
- 篠笛そのものは音程を調整できません。全体に高い・低いときは、基準ピッチの設定と笛の本数を確かめてください。
- 合奏では、全員が同じ基準ピッチ(442 Hzなど)にそろえることが大切です。
よくある質問
八本調子の音は何ですか?
ドレミ調の八本調子はC(ハ長調)です。「一」が呂音でC5、甲音でC6になり、「一」〜「七」でドレミファソラシ(C・D・E・F・G・A・B)を吹けます。
篠笛の調子とキーの一覧は?
ドレミ調では、一本=F、二本=F♯、三本=G、四本=A♭、五本=A、六本=B♭、七本=B、八本=C、九本=D♭、十本=D、十一本=E♭、十二本=Eです。
篠笛のチューナーは何ヘルツに合わせますか?
ドレミ調の笛は442 Hzで調律している製作者が多いので、このページは442 Hzで始まります。440 Hzの笛や、440 Hzの楽器と合わせるときは設定で440に変えてください。
自分の笛が何本調子かわかりません。
自由モードで「一」(歌口からいちばん遠い穴だけを開けた音)を呂音で吹き、表示された音を一覧と比べてください。筒音ではなく「一」で見るのがポイントです。
唄用や古典調の笛にも使えますか?
唄用は目安として使えますが、「一」が高めに作られていることがあります。古典調(お囃子用)は独自の音階なので、自由モードでグループの音に合わせてください。
篠笛の音程が合わないときは?
笛を温めてから測り、息の角度(メリ・カリ)で直します。甲音が上ずるときは、強く吹きすぎていないかも確かめてください。