432Hzの調べ方(曲の基準ピッチを判定)
あの曲は本当に432Hzなのか、知りたくありませんか? ここでファイルを開くと、録音の基準ピッチ(Aの高さ)を測ります。Aが440 Hz(標準)なのか、432、442、444 Hzなのか、それともそのあいだの中途半端な値なのか。結果には、セント単位のずれ、いちばん近い一般的なピッチ、測定の信頼度が表示されます。
よく使われる基準ピッチ
Aを432 Hzにすると標準の440 Hzより31.8セント低くなり、442 Hzと444 Hzはそれぞれ7.9セント、15.7セント高くなります。
| 基準ピッチ(A) | 使われる場面 | 440 Hzとの差 |
|---|---|---|
| 440 Hz | 国際標準(ISO 16):楽譜、鍵盤楽器、録音 | 0セント |
| 442 Hz | 多くのオーケストラ、日本の吹奏楽 | +7.9セント |
| 444 Hz | ヨーロッパの一部のオーケストラ | +15.7セント |
| 435 Hz | 1859年のフランスのディアパゾン・ノルマル | −19.8セント |
| 432 Hz | ヴェルディ・ピッチ、個人の好み | −31.8セント |
| 430 Hz | 古楽器による古典派の音楽 | −39.8セント |
| 415 Hz | 古楽器によるバロック音楽 | −101.3セント(ほぼ半音) |
使い方
- 音声ファイルを選ぶをタップするか、ファイルをページにドラッグします。MP3、M4A、WAV、OGG、FLAC、スマホで撮ったMP4動画が使えます。iPhoneでは、ファイルが「ファイル」アプリに入っている必要があります。
- バーが進むのを待ちます。3分くらいまでの曲は全体を読み、それより長い曲は、曲全体から30秒ずつ6か所を取り出して分析します。
- A ≈ … Hzと、440からのセント単位のずれを読みます。一般的なピッチの表では、いちばん近いものに印がつき、それぞれまでの差が表示されます。
- 信頼度とヒストグラムを確認します。1本の線の上に細いピークがあれば確かな測定です。幅の広い山や2つのピークがあるときは注意が必要です。
- ファイルのピッチを変えたいときは、440 Hzに変換か432 Hzに変換をタップします。微調整の値が計算済みの状態で、キー変更ツールが開きます。
ヘルプと解説
すべてブラウザーの中で動きます。音声はスマホやパソコンの中で開いて解析するので、アップロードはしません。「432Hz」とうたうダウンロード音源の確認、バンド練習の録音、合わせて演奏するための伴奏音源、鍵盤と少しずれて聞こえる古い録音のチェックに使えます。
基準ピッチを判定するしくみ
伸ばした音は、音のスペクトルにピークを残します。その音自身と、その倍音です。このツールは80 Hz〜2 kHzのあいだでそうしたピークを探し、それぞれの周波数を0.01 Hz単位の精度で測り、A=440 Hzの基準でいちばん近い音からどれだけずれているかを計算します。この差はセントで表します。半音は100セントです。
440で演奏された曲なら、ずれは0のまわりに集まります。432 Hzでは、すべての音がいっしょに約31.8セント下がるので、ずれは−32付近に集まります。ツールは強いピークほど重みをつけてずれの平均をとり、A = 440 × 2^(ずれ ÷ 1200) で元に戻します。だから曲が432のときはヒストグラムの432の線の近くに、標準のときは0の近くにピークが出ます。
結果では区別できないこと
この方法は、音が半音の中のどこに入るかを測ります。そのため、432 Hzで演奏した曲と、440で録音してからソフトで32セント下げた曲は、まったく同じ結果になります。音声としては同じものだからです。同じように、バロック・ピッチの415 Hzは440のほぼ半音下なので、440として表示されます。そうなりうるときは、ページに注意が出ます。
伸ばす音が少ないと、測定は弱くなります。ドラムだけ、ビートだけのトラック、ノイズ、ビブラートの大きな声、楽器どうしのチューニングがずれている演奏、ガムランや一部のアラブのマカームのように平均律を使わない音楽などです。こうした場合は信頼度が下がり、数字をでっち上げる代わりに、ページがその理由を表示します。
440と432の由来
19世紀まで、基準ピッチは町ごとにばらばらでした。1740年のヘンデルゆかりの音叉は422.5 Hz、1795年のヴェルサイユ宮殿礼拝堂の音叉は390 Hzです。1859年にフランスがAを435 Hzに定め(いわゆるディアパゾン・ノルマル)、1885年のウィーンの会議で、この値がヨーロッパの多くの地域に広まりました。ヴェルディはフランスより少し低いAを主張したことがあり、432が「ヴェルディ・ピッチ」と呼ばれるのはここから来ています。
1939年、ロンドンの国際会議がAを440 Hzにするよう勧告し、ISOは1955年にこの値を採用して、1975年にISO 16として確認しました。いまでは440が楽譜、鍵盤楽器、録音の標準です。多くのオーケストラは440〜444 Hzで合わせ(日本のオーケストラや吹奏楽では442 Hzがよく使われます)、古楽器のグループはバロックで415 Hz、古典派で430 Hzを使います。432 Hzが健康によい、何かを治すといった科学的な証拠はありません。好みの問題です。
コツ
- タイトルに「432Hz」とあっても、432とは限りません。多くは440の元の録音をあとから下げたもので、まったく変えていないものもあります。このツールは、音声に実際に入っているものを表示します。
- 録音に合わせて演奏するなら、ここで出た基準ピッチで楽器をチューニングしましょう。クロマチックチューナーでは基準ピッチを選べ、432Hzチューナーは最初から432で開きます。
- WAV、FLAC、高音質のMP3など、元のファイルを使いましょう。圧縮でピッチは変わりませんが、音量が小さかったりノイズが多かったりすると、測れるしっかりした音が減ります。
- 曲のテンポとキーも知りたいですか? BPM測定・キー判定なら同じファイルを読み、やはり何も送信しません。
よくある質問
曲が432Hzかどうか調べる方法は?
このページでファイルを開いてください。結果のAが432 Hz付近で、信頼度が高く、ヒストグラムのピークが432の線にあれば、その録音は432です。440付近なら標準です。
432Hzと440Hzの違いは?
432では、Aが1秒間に440回ではなく432回振動し、ほかのすべての音も同じ比率で下がります。約31.8セント、半音の3分の1ほどです。曲は少し低く聞こえますが、メロディもコードも同じです。
432で録音されたのか、変換されただけなのかわかりますか?
わかりません。432で録音したものと、440の録音を32セント下げたものは、どんな測定でも同じに聞こえます。このツールでわかるのは、トラックがいまどのピッチかであって、どうやってそうなったかではありません。
曲を432Hzに変換するには?
分析のあと432 Hzに変換をタップすると、微調整を計算済みのキー変更が開きます(440から432へは−32セント)。そこで同じファイルを開き、聞いてからダウンロードしてください。
432Hzの音楽には健康への効果がありますか?
432 Hzが体や心に特別な効果をもつことを示す、しっかりした研究はありません。少し低めの響きが好きという人は多く、それだけで十分な理由です。ネットで出回っている「病気が治る」といった話には根拠がありません。
YouTubeやSpotifyのリンクでも使えますか?
いいえ。端末に保存したファイルが必要です。スマホで撮ったMP4動画は使えます。ファイルはその場で解析され、インターネットには何も送信されません。
437 Hzなど中途半端な値が出たのはなぜ?
テープ録音、少し速く(または遅く)再生されたレコード、耳で合わせるグループは、きりのいい値のあいだに入ることがよくあります。ページには測った値と、いちばん近い一般的なピッチが表示されます。誰も再生速度を変えていなければ、中途半端な数字がその演奏の本当のピッチです。